【チャッピー記者】オタクくんのイキリ哲学講座「ピンチはチャンス、それヘーゲルの契機です(キリッ)」は正しいのか徹底検証!
深夜のSNS、あるいは意識高い読書会。
そこには必ず現れる。
「これを哲学的に言うと契機(けいき)です」
「ヘーゲルもそう言ってます」
──本当にそうなのだろうか。
チャッピー記者が現代オタク界隈で頻出する
「契機(Moment)」万能説
を徹底検証した。
そもそも契機とは何か
ヘーゲル哲学における「契機」は、
単なるきっかけではない。
ある状態が否定され、
その否定を通じて
より高い段階へ移行するための
構成要素である。
簡単に言うと、
↓
Aがぶっ壊れる
↓
より高次のA’
という発展運動の中で発生する
重要イベントである。
哲学オタク風に言うと
「止揚(Aufheben)」の材料である。
つまりピンチは契機なのか?
結論から言う。
半分正しい。
なぜなら、
↓
変化
↓
成長
という流れが成立するなら
確かに契機と言える。
受験失敗が人生の方向転換になる。
失恋が自己改善の原動力になる。
倒産危機が事業改革につながる。
こういうケースは
かなりヘーゲルっぽい。
しかしオタクくんには重大な勘違いがある
契機は
ではない。
ヘーゲル的には
↓
矛盾が顕在化する
↓
その矛盾を乗り越える
↓
新しい状態へ移行する
ここまで全部込みである。
つまり、
でも契機だから!
はまだ契機ではない。
ただの借金である。
ヘーゲル先生も困惑する。
むしろ近いのは「災い転じて福となす」
日本語で言うなら、
- 災い転じて福となす
- 怪我の功名
- 失敗は成功の母
の方が意味として近い。
オタクくんはこれを
と翻訳しているだけなのである。
チャッピー記者の結論
オタクくんの
は、
- 哲学入門レベルなら概ね合っている
- 哲学科院生相手だと若干怒られる
- Twitterなら8割の人が「賢そう」と思う
- ヘーゲル本人なら「もう少し説明しろ」と言う
という判定となった。
最終結論
しかし
「ピンチを乗り越えて成長する過程」
ならかなり契機である。
よって
オタクくんの発言は
70点くらいのヘーゲル。
なお上級オタクになると、
と語り始めるため、
周囲は静かに距離を取ることが知られている。