エンドクサは世間一般的に言う「正論」説を検証する
インターネット上ではしばしば見かける言葉に「エンドクサ」がある。
元々は「面倒くさい」「もういいや」「関わりたくない」といった感情を表現するネットスラング的なニュアンスだが、
一部では「最終的に行き着く結論=エンドクサ」として使われることもある。
では、このエンドクサは世間一般で言うところの「正論」とほぼ同義なのだろうか。
今回はその仮説を検証してみる。
そもそも正論とは何か
一般的に正論とは、
- 論理的に正しい
- 反論しづらい
- 原理原則に基づいている
- 感情論を排除している
といった特徴を持つ。
例えば、
「勉強しないと成績は上がらない」
これは多くの場合、正論である。
反論は可能だが、統計的にも経験的にも妥当だからだ。
エンドクサとは何か
一方でエンドクサには独特の性質がある。
それは、
「議論を突き詰めた結果、面倒なので結論だけ残る状態」
である。
例えば、
- 節約したい → 働け
- 痩せたい → 食うな
- 金が欲しい → 稼げ
- 英語を覚えたい → 勉強しろ
これらは極論ではあるが、最終的な解決策としては間違っていない。
まさに「エンドクサ」である。
正論とエンドクサの共通点
① だいたい間違っていない
正論もエンドクサも、
根本原因に直接切り込む。
そのため、
「それはそう」
と言われやすい。
② 反論しづらい
エンドクサ系の発言はシンプルすぎるため、
細かい事情を除けば否定しにくい。
これは正論の特徴と一致する。
③ 聞き手をイラッとさせる
正論はしばしば嫌われる。
なぜなら問題の本質を突いてしまうからだ。
エンドクサも同様で、
「そんなこと分かってる」
と言われがちである。
しかし完全な同義語ではない
ここで重要な違いがある。
正論は本来、
論理展開や根拠を伴う。
しかしエンドクサは、
途中の説明を全部省略する
という特徴がある。
つまり、
- 正論=説明付き最終回答
- エンドクサ=説明を省略した最終回答
と言える。
数学で言えば、
証明を書くのが正論
答えだけ書くのがエンドクサ
という関係に近い。
ネット文化との親和性
現代のSNSでは長文よりも短文が好まれる。
その結果、
- 努力しろ
- 働け
- 寝ろ
- 病院行け
といったエンドクサ的回答が大量発生する。
これは情報圧縮社会における究極の要約とも言える。
結論
検証の結果、
「エンドクサは正論の圧縮ファイルである」
という結論に至った。
エンドクサは確かに正論である場合が多い。
しかし正論そのものではなく、
説明や背景を極限まで削ぎ落した「最終形態の正論」と考えるのが妥当だろう。
つまり、
正論 → フルサイズ版
エンドクサ → ZIP圧縮版
という関係である。
そして人類は今日も、
数千文字の議論の末に
「で、結局働け」
というエンドクサへ回帰するのであった。