雇用保険の加入条件緩和へ調整 対象外だった労働者も 政府
2023年3月23日 8時00分
少子化対策の強化に向けた一環として、政府は雇用保険の加入条件を緩和して、短時間勤務の非正規労働者などが失業したり育児休業を取得したりした場合にも保険給付を受け取れるよう、制度を見直す方向で調整を進めていることが分かりました。
雇用保険は原則、1週間の労働時間が20時間以上で、31日以上の雇用の見込みがあることが加入の条件となっていて、失業したり育児休業を取得したりした場合に保険給付を受け取れます。
政府はこの加入条件を緩和し、これまで雇用保険の対象外だった短時間勤務の非正規労働者なども保険給付を受け取れるよう、制度を見直す方向で調整を進めていることが関係者への取材で分かりました。
多様化する働き方に対応するとともに、安心して育児に取り組める環境を整える狙いがあると見られます。
こうした内容は、政府が今月末をめどにまとめるとしている少子化対策を強化するための具体策のたたき台に盛り込むことが検討されています。
盛り込まれれば、労使で作る厚生労働省の審議会で、加入条件を緩和する方法や財源となる保険料の負担などの具体的な議論が進められることになります。