【解説】身近な「バス(bus)」の語源は「オムニバス(omnibus)」だった!意味と歴史のまとめ
公開日: 2026年10月14日
私たちが普段、通勤や通学、観光などで何気なく使っている「乗合バス(bus)」。実はこの言葉、もともとは別の長い言葉の「略称」であることをご存知でしょうか?
今回は、バスの本来の名前である「オムニバス(omnibus)」の定義と、その言葉がたどった興味深い歴史について分かりやすくまとめました。
1. 「omnibus(オムニバス)」の定義とは?
「omnibus」という言葉の根本的な定義は、ラテン語の「すべての(omnis)」の複数・与格形に由来し、「すべての人のために」「すべてを包む」という意味を持っています。
現代では主に、以下の2つの意味で定義され、広く使われています。
① 乗り物としての定義(現在の「バス」の語源)
不特定多数の誰もが乗車できる「乗合(のりあい)の交通機関」を指します。
② 芸術・作品としての定義(オムニバス形式)
映画、文学、音楽などで、独立したいくつかの短い作品を、共通のテーマや系統によって1つの作品にまとめた構成(オムニバス映画など)を指します。これも「すべてを一つに包み込む」という元々の意味から派生したものです。
2. 「乗合バス」が誕生するまでの歴史
では、なぜ「すべての人のために」という言葉が、現在の「バス」になったのでしょうか? その歴史は19世紀のフランスに遡ります。
始まりは1820年代の「乗合馬車」
1820年代、フランスのナントやパリで、身分を問わず誰でも均一運賃で乗ることができる便利な「乗合馬車」のサービスが始まりました。この乗り物が、フランス語で“voiture omnibus”(すべての人のための車)と名付けられたのがすべてのきっかけです。
イギリスへの伝来と「言葉の短縮」
この画期的な仕組みと言葉は、すぐにイギリスのロンドンへと伝わりました。英語圏でも当初はそのまま「omnibus」と呼ばれていましたが、日常会話で使うには少し長すぎました。
そこで、次第に頭の「omni-」が切り落とされ、後半の「bus」だけで呼ばれるようになり、現在の世界共通語である「バス」が定着しました。
📌 ここまでの重要なまとめ
- 言葉の由来:乗合バス(bus)は、ラテン語の「omnibus(オムニバス)」の略である。
- 言葉の意味:オムニバスの本来の意味は「すべての人のために」。
- 歴史の流れ:19世紀フランスの乗合馬車(すべての人のための車) ➔ イギリスへ伝来 ➔ 長いので後半の「bus」だけが残り現代へ。
- 現代の用途:乗り物の「バス」だけでなく、複数の短編をまとめた「オムニバス映画」や、ディズニーランドのアトラクション名などにも広く使われている。
私たちが毎日見かけるバスには、「誰でも、すべての人のために」という素敵な意味が、誕生した当時からずっと込められているのですね。