今回は、サイバーエージェントの稼ぎ頭は広告事業でもABEMAでもなく、実はサイゲームス説を、決算資料からチャッピー記者が徹底検証します!
【徹底検証】CAの稼ぎ頭はサイゲ説www ABEMAを支える真の金脈はゲーム事業だった!?
サイバーエージェント(CA)と聞いて、何を思い浮かべるだろうか。
インターネット広告? ABEMA? それとも藤田晋氏が築き上げたIT企業グループというイメージだろうか。
しかし、決算資料を開いてみると、なかなか興味深い光景が広がっている。
CAのゲーム事業、利益を稼ぐ能力がガチで強いのである。
その中心的な存在として名前が挙がるのが、『ウマ娘 プリティーダービー』などで知られるサイゲームスだ。
果たして「CAの稼ぎ頭はサイゲ」という説は正しいのか。
今回は売上高と営業利益の両面から、チャッピー先生が徹底検証していく。
第1章:まずはCAの2025年9月期決算を確認せよ!
まずは親会社であるサイバーエージェントの2025年9月期決算を確認しよう。
| 事業セグメント | 売上高 | 営業利益 |
|---|---|---|
| メディア&IP事業 | 2,315億円 | 約73億円 |
| インターネット広告事業 | 4,612億円 | 約176億円 |
| ゲーム事業 | 2,167億円 | 約601億円 |
出典:サイバーエージェント2025年9月期有価証券報告書。金額は億円単位に丸めたもの。メディア&IP事業にはABEMAなどが含まれる。公式IR情報も参照。
ここで注目したいのは、売上高ではなく営業利益である。
インターネット広告事業は約4,612億円という巨大な売上高を記録している。一方、ゲーム事業の売上高は約2,167億円。
つまり、売上高だけなら広告事業が圧倒的だ。
ところが、営業利益を見ると景色が一変する。
ゲーム事業の営業利益は約601億円。広告事業の約176億円を大きく上回っているのだ。
売上高では広告事業の半分程度なのに、営業利益では約3.4倍。
この数字を見る限り、CAの利益を生み出すエンジンとして、ゲーム事業が非常に重要な役割を果たしていることは間違いない。
第2章:ゲーム事業の営業利益率が強すぎる件www
では、営業利益率を計算してみよう。
営業利益率とは、売上高に対して営業利益がどれだけ残るかを示す指標である。
- メディア&IP事業:約3.2%
- インターネット広告事業:約3.8%
- ゲーム事業:約27.7%
※各事業の営業利益を売上高で割った概算値。
ゲーム事業の営業利益率は約27.7%。
極めて大ざっぱに言えば、売上高100円に対して約28円の営業利益を生み出している計算になる。
もちろん、ゲーム開発には人件費や開発費、広告宣伝費などがかかる。それでも、ヒットタイトルが生まれたときに大きな利益を確保できるビジネスモデルの強さが、数字に表れている。
一方、インターネット広告事業は取扱高や売上高が大きくても、広告運用や制作、営業などの費用が発生する。
単純に売上高だけを比較すると、ゲーム事業の収益力を見誤る可能性があるわけだ。
「CAの売上を支える広告」と「CAの利益を稼ぐゲーム」。そんな役割分担が見えてくる。
第3章:ではサイゲ単体が本当に稼ぎ頭なのか?
ここで、今回の説に重要な注意点がある。
先ほど紹介した約601億円という営業利益は、サイゲームス単体の数字ではない。
これは、サイゲームス、アプリボット、QualiArts、Colorful Palette、Sumzapなどを含むCAのゲーム事業全体の営業利益である。
したがって、ゲーム事業の利益をそのままサイゲームスの利益だと解釈するのは誤りだ。
では、サイゲームス単体の業績はどうなのか。
2025年9月期の有価証券報告書に記載された主要な損益情報によれば、サイゲームス単体の実績は次のとおりだ。
| 指標 | 金額 |
|---|---|
| 売上高 | 約1,375億円 |
| 経常利益 | 約330億円 |
| 当期純利益 | 約218億円 |
| 純資産額 | 約2,199億円 |
出典:サイバーエージェント2025年9月期有価証券報告書に記載されたサイゲームスの主要な損益情報。金額は概算。
サイゲームス単体でも、売上高約1,375億円、経常利益約330億円という規模である。
これは十分に巨大なゲーム会社と言ってよい数字だ。
ただし、ここで比較しているのは、ゲーム事業全体の営業利益とサイゲームス単体の経常利益・純利益であり、会計上の指標が異なる点には注意が必要である。
また、子会社単体の利益と連結グループの利益は、内部取引や連結調整などの影響で一致しない。
つまり、サイゲームスがCAの重要な収益源であることは数字から読み取れるものの、ゲーム事業全体の利益をサイゲームスだけの功績と断定することはできない。
第4章:『ウマ娘』だけでなく、複数タイトルと海外展開が重要!
サイゲームスと聞けば、やはり『ウマ娘 プリティーダービー』を思い浮かべる人は多いだろう。
しかし、CAのゲーム事業は特定の1タイトルだけで成立しているわけではない。
『グランブルーファンタジー』『プリンセスコネクト!Re:Dive』などの既存タイトルに加え、グループ各社が展開する複数のゲームが収益を支えている。
さらに、ゲーム事業では海外展開も重要な成長要因となる。
日本国内だけでなく海外市場からも収益を得られれば、タイトルの販売先やユーザー層を広げられるからだ。
2025年9月期のゲーム事業は、複数の新規タイトルの大型ヒットや海外展開などを背景に、売上高約2,167億円、営業利益約601億円を記録した。
「サイゲの代表作が売れたからCAが儲かった」という単純な話ではなく、ゲーム事業全体のヒット創出力が利益を押し上げたと考えるのが妥当だろう。
第5章:ABEMAは稼ぎ頭ではないのか?
ここで、もうひとつ気になる疑問が浮かぶ。
CAといえば、巨額の投資を続けてきたABEMAも有名だ。
ABEMAはスポーツ中継、アニメ、ニュース、オリジナル番組などを提供する動画配信サービスであり、メディア&IP事業の重要な柱となっている。
しかし、2025年9月期のメディア&IP事業全体の営業利益は約73億円。
対するゲーム事業の営業利益は約601億円だ。
この数字だけを比較すれば、利益を生み出す力という点ではゲーム事業が圧倒的に優勢である。
ただし、メディア&IP事業にはABEMA以外の事業も含まれるため、この比較だけでABEMA単体の収益性を判断することはできない。
また、ABEMAは将来の事業成長やIP展開を狙う投資対象という側面もある。
したがって、短期的な利益だけでABEMAの価値を判断するのも早計だ。
それでも、現時点で利益を稼ぐ力という観点からは、ゲーム事業がCAを支える重要な存在であることは明らかだろう。
第6章:2026年もゲーム事業は好調なのか?
ここで、2026年の最新の開示情報も確認しておこう。
サイバーエージェントが公表した2026年9月期第2四半期までの累計業績では、ゲーム事業の売上高は約1,322億円、営業利益は約386億円となった。
前年同期比では、売上高が約47.4%増、営業利益が約106.3%増という大幅な伸びを記録している。
出典:サイバーエージェント「2026年9月期第2四半期決算」
前年同期との比較で、売上高だけでなく営業利益も大きく伸びている点は注目に値する。
もちろん、ゲーム事業はヒットタイトルの売れ行きや新作の投入時期によって業績が変動する。今回の好調がそのまま将来も続くと保証されているわけではない。
それでも、2025年9月期の実績に続き、2026年9月期上期もゲーム事業が好調だったことは、「CAの利益を稼ぐ主力はゲーム事業」という見方を補強する材料になる。
結論:CAの稼ぎ頭はサイゲ説、かなり有力。ただし正確にはゲーム事業全体!
今回の検証結果を整理しよう。
- 売上高最大:インターネット広告事業。
- 2025年9月期の営業利益最大:ゲーム事業。
- ゲーム事業の営業利益:約601億円。
- サイゲームス単体の売上高:約1,375億円。
- 2026年9月期上期のゲーム事業:前年同期比で売上高・営業利益ともに大幅増。
ここから導かれる結論は明快だ。
「CAの稼ぎ頭はサイゲ」という説は、利益を稼ぐゲーム事業の強さに注目した仮説としては、かなり有力である。
ただし、厳密にはCAのゲーム事業にはサイゲームス以外の企業も含まれるため、「サイゲ単体がCAで最も稼いでいる」とまで断定するには、他の子会社との同一指標による比較が必要になる。
売上高なら広告事業、利益ならゲーム事業。
そしてゲーム事業の中核を担う存在のひとつがサイゲームス。
この構図を押さえると、CAという企業グループの見え方も変わってくるのではないだろうか。
ABEMAが未来への投資を担い、広告事業が巨大な売上基盤を築き、ゲーム事業が強烈な利益を生み出す。
これこそが、サイバーエージェントの事業構造を理解するうえで重要なポイントなのである。
チャッピー記者としては、今回の説を「CAの稼ぎ頭はサイゲ」ではなく、「CAの利益を稼ぐ主力はゲーム事業で、その中核にサイゲがいる」説として認定したい。
以上、徹底検証記事でした。
参照した主な資料
[サイバーエージェント公式IR情報](https://www.cyberagent.co.jp/ir/?utm_source=chatgpt.com)
[サイバーエージェント統合報告レポート](https://report.cyberagent.co.jp/?utm_source=chatgpt.com)
[サイバーエージェント2026年9月期第2四半期決算資料](https://pdf.cyberagent.co.jp/C4751/Kdx3/tEq5/QTvw.pdf?utm_source=chatgpt.com)
希望があれば、続編として「CAはサイゲの利益でABEMAに投資している説」も、資金の流れと決算上の注意点を分けて検証できます。