もちろんです。今回はガス給湯器・都市ガスを前提に、2026年10月の東京ガス料金も踏まえて計算し直します。東京ガスの2026年10月1日基準単位料金は、東京地区等で30m³使用時155.96円/m³です。
また、東京ガスはシャワーを10L/分として節約効果を計算しており、10分シャワー=約120Lという例も示しています。
【徹底検証】37℃のお湯で20分シャワー vs 39℃のお湯で15分、ガス代が安いのはどっち?「2℃低いから37℃の勝ち」は本当なのかwww
シャワーの節約術として、
「お湯の温度を低くすればガス代が安くなる!」
という話はよくある。
これは基本的には正しい。
しかし今回の問題は、単純な温度比較ではない。
- 37℃で20分
- 39℃で15分
という「温度は低いが5分長い」vs「温度は高いが5分短い」という比較だからだ。
結論から言えば、同じシャワー流量なら39℃・15分のほうがガス代は安い。
結論:39℃15分の勝利
| 条件 | 時間 | 湯量(10L/分) | 必要な加熱量※ |
|---|---|---|---|
| 37℃ | 20分 | 200L | 約4,400kcal |
| 39℃ | 15分 | 150L | 約3,600kcal |
※給水温度を15℃として計算。
つまり、
37℃20分:4,400kcal
に対して、
39℃15分:3,600kcal
となる。
37℃側は39℃側より約22.2%も多くの熱量を必要とする。
なぜ2℃低い37℃が負けるのか?
理由は極めて単純。
シャワーは「温度」だけではなく「湯量」でもガスを消費するから。
今回は給水温度を15℃と仮定する。
37℃の場合
15℃の水を37℃まで温めるので、温度差は22℃。
10L/分 × 20分なので、使用するお湯は200L。
したがって、
200 × 22 = 4,400kcal
39℃の場合
15℃の水を39℃まで温めるので、温度差は24℃。
しかし15分しか使わない。
10L/分 × 15分 = 150L。
したがって、
150 × 24 = 3,600kcal
「2℃低い」より「5分短い」が強かった
ここが今回の最大のポイントである。
| 37℃20分 | 39℃15分 | |
|---|---|---|
| 温度差(給水15℃基準) | 22℃ | 24℃ |
| 使用時間 | 20分 | 15分 |
| 使用湯量 | 200L | 150L |
| 必要熱量 | 4,400kcal | 3,600kcal |
39℃は37℃より温度が約9%高い。
しかしシャワー時間は25%短い。
そのため、温度上昇による増加よりも、使用湯量減少による節約効果のほうが大きくなる。
ではガス代はいくらなのか?
ここでは東京ガスの2026年10月の基準単位料金155.96円/m³を参考にする。東京ガスの一般料金は基本料金+使用量に応じた従量料金で計算される。
都市ガス13Aの発熱量を約45MJ/m³、給湯器の熱効率を80%とする簡易モデルで計算すると、次のようになる。
| 条件 | 必要熱量 | 必要ガス量 | ガス代目安 |
|---|---|---|---|
| 37℃20分 | 約18.4MJ | 約0.51m³ | 約80円 |
| 39℃15分 | 約15.1MJ | 約0.42m³ | 約65円 |
したがって、今回の条件なら、
1回あたり約15円
39℃15分のほうが安いという計算になる。
ただしこれは都市ガス・給水15℃・10L/分・給湯器効率80%というモデル計算であり、実際の給湯器や季節によって変動する。
毎日やったらどうなる?
仮に1日1回、毎日シャワーを浴びるとする。
1日約15円の差なら、
15円 × 30日 = 約450円/月
年間では、
15円 × 365日 = 約5,500円/年
程度になる。
つまり、たった「5分短くする」だけでも、毎日の積み重ねでは無視できない金額になる。
ただし「37℃20分」のほうが快適なら話は別
ここは重要。
ガス代だけなら39℃15分が有利。
しかし、
- 37℃のほうが身体に合う
- 夏場で39℃は暑すぎる
- 20分かけてゆっくり洗いたい
という事情があるなら、15円程度の差を払って37℃20分を選ぶ意味は十分ある。
実際、東京ガスも季節別のシャワー温度の目安として、夏は37~39℃、冬は39~43℃程度を紹介している。
さらに重要なのは「5分短縮」だけではない
今回の比較では、
37℃→39℃にする
よりも、
20分→15分にする
ことのほうが節約効果が大きかった。
つまりガス代を削りたい人にとっては、
- シャワー時間を短くする
- 洗髪中などにこまめに止水する
- 節水シャワーヘッドを使う
- そのうえで無理のない範囲で温度を下げる
という順番がかなり合理的だ。
東京ガスも、シャワーの使用量を減らすことをガス代節約策として挙げ、節水シャワーヘッドによる湯量削減も紹介している。
【驚愕】「37℃だから節約」は半分正しい
今回の検証をまとめると、
| 主張 | 判定 |
|---|---|
| 37℃のほうが39℃より1回あたりの湯1Lを温めるコストは安い | ○ |
| 37℃なら必ずガス代が安い | × |
| シャワー時間が同じなら37℃が有利 | ○ |
| 37℃20分と39℃15分なら37℃が有利 | × |
| 39℃15分のほうが今回の条件では安い | ○ |
最終結論
37℃20分 vs 39℃15分――ガス代勝負なら39℃15分の勝利。
給水15℃、シャワー10L/分という条件では、
37℃20分:約4,400kcal
に対して、
39℃15分:約3,600kcal
となる。
都市ガスのモデル計算では、
約80円 vs 約65円
となり、1回あたり約15円、毎日なら年間約5,500円程度の差になる。
つまり今回の検証で分かったことは、
「2℃低いから勝ち」ではない。シャワーでは温度よりも湯量、つまり時間が強い。
ということ。
37℃にして20分ダラダラ浴びるより、39℃で15分で終わらせたほうが、今回の条件ではガス代が安い。
節約オタクくん的には、「温度を2℃下げる」より「5分早くシャワーを終える」ほうが刺さる――という、なかなか身も蓋もない結果になった。
※ガス代のみを比較。水道料金、給湯器の電気代、基本料金は除外。実際のガス消費量は給湯器の効率、給水温度、シャワー流量、混合水栓、ガス料金プラン等によって変動する。なお東京ガスは、シャワー湯量10L/分などを用いた省エネ計算を掲載している。