はい。ここは「無料だから負担ゼロではない」という話として分解すると、かなり記事として面白くなります。
特に重要なのは、金銭的負担・時間的負担・操作負担・端末負担・認証負担・失敗リスクを分けることです。Uber Eatsの公式案内では、実物の運転免許証がない場合、マイナンバーカードと、マイナ免許証読み取りアプリから取得した運転免許証画像を提出するよう案内されています。
【徹底検証】「無料だから負担ゼロ」は本当か? マイナ免許証×Uber Eatsで発生する“見えないコスト”を全部分解してみたwww
前回の記事では、
「マイナ免許証、Uber Eatsで本人確認するときに面倒じゃね?」
という問題を検証した。
そして重要な事実が判明した。
マイナ免許証読み取りアプリは無料。
警察庁も、アプリのダウンロード・利用料金は無料であると明記している。通信料などは利用者負担だ。
ここで普通なら、
「じゃあ無料なんだから問題ないじゃん」
となる。
――しかし、本当にそうなのか?
今回のテーマはここ。
「無料」と「負担ゼロ」は全く違う
まず、負担を「お金」だけで考えると話を見誤る。
例えば、
無料アプリを ↓ スマホに入れて ↓ マイナンバーカードを用意して ↓ 暗証番号を入力して ↓ ICチップを読み取って ↓ 免許情報を画像化して ↓ 画像を保存して ↓ Uber Eatsに戻って ↓ 指定された欄へアップロード
これ。
金額は0円でも、工程は増えている。
したがって今回の論点は、
「いくらかかるか」ではなく「何を負担するのか」
なのである。
負担①:時間
まず一番分かりやすいのが時間コスト。
従来の運転免許証なら、Uber Eatsの案内に従って有効な免許証を撮影して提出できる。
一方、実物の運転免許証を持っていないマイナ免許証利用者については、Uber Eatsは、
マイナンバーカードを運転免許証欄へ提出し、マイナ免許証読み取りアプリからダウンロードした運転免許証画像をマイナ免許証欄へ提出する
という手順を案内している。
つまり、単純な「撮影→アップロード」ではなく、追加工程が発生する。
1回だけなら大したことがなくても、
- 登録時
- 免許更新時
- 書類の再提出時
- 審査で画像が弾かれた場合
など、再び必要になる可能性がある。
無料だけど、時間は無料ではない。
負担②:操作
次は操作負担。
マイナ免許証は券面に運転免許情報が記載されない。
そのため、免許情報を確認するにはICチップを読み取る必要がある。警察庁のアプリには、読み取った情報を従来の免許証デザインで画像保存する機能まで用意されている。
つまり、
従来型 免許証 ↓ 写真撮影 ↓ アップロード マイナ免許証 マイナンバーカード ↓ 読み取りアプリ ↓ ICチップ読み取り ↓ 免許情報表示 ↓ 画像保存 ↓ Uber Eatsへ戻る ↓ アップロード
となる。
この「アプリを起動して、読み取って、画像を作る」という操作そのものが負担なのである。
負担③:暗証番号
さらに地味に重要なのが暗証番号。
マイナ免許証の免許情報を読み取る際には、本人が免許証一体化時に設定した4桁の暗証番号が必要になる。
つまり、
「カードを持っている」だけでは終わらない。
場合によっては、
「あのとき設定した4桁、何だったっけ?」
という問題が発生する。
これは金銭的コストではないが、確実に認証情報を管理する負担である。
負担④:スマホ・対応端末
無料アプリでも、アプリを動かすための端末は必要になる。
警察庁はスマートフォンやパソコン向けに読み取りアプリを提供しているが、動作保証環境が定められている。
したがって、
- スマートフォンを持っている
- 対応OSである
- アプリをインストールできる
- ICチップを読み取れる環境がある
といった前提条件がある。
つまり、
アプリ代0円 ≠ 必要設備0円
なのである。
負担⑤:通信料
これは金額としては小さい可能性が高いが、警察庁も明確に、アプリ自体は無料でもインターネット通信料は利用者負担としている。
したがって厳密には、
完全な「0円」ではない。
もっとも、ここを「大きな費用」と表現するのは適切ではない。
通信料は通常、他のスマホ利用と比較してごく小さいコストになり得るためだ。
負担⑥:ファイル管理
ここからが地味に面倒。
読み取りアプリは、免許情報を従来の免許証デザインの画像として保存できる。
つまり利用者側で、
- 画像を生成する
- どこに保存されたか確認する
- 必要なら写真・ファイルから探す
- Uber Eatsへアップロードする
というファイル管理が発生する。
普通の免許証なら、そもそも「免許証画像を生成する」という工程自体が不要だった可能性がある。
データ化した結果、データを管理する仕事が利用者側に降ってくる。
負担⑦:アップロード失敗リスク
そして非常に重要なのがこれ。
「作れた」=「審査に通る」ではない。
Uber Eatsは提出書類について、四隅まで収まっていること、反射やぼやけがないこと、細部が読めること、名前がアカウントと一致することなどを求めている。
つまり画像を作った後にも、
「この画像で承認されるのか?」
という別問題が残る。
もし再提出になれば、
読み取り ↓ 画像保存 ↓ アップロード ↓ 審査 ↓ NG ↓ 原因確認 ↓ 再読み取り・再提出
となる可能性がある。
この再作業コストも「無料」の中に隠れている。
負担⑧:サービスごとの仕様を覚える負担
さらに本質的なのがこれ。
マイナ免許証は、行政側ではICチップの情報を読み取る仕組みが整備されている。デジタル庁も、民間事業者が読み取りアプリを活用して免許情報を取得し、データを送信する利用方法を案内している。
しかし、民間サービス側の対応方法はサービスごとに異なる。
そのため利用者は、
「このサービスではマイナ免許証をどう提出するんだ?」
を毎回確認する必要が出てくる。
Uber Eatsでは現時点で具体的な提出方法が案内されているが、すべてのサービスが同じUI・同じ方法とは限らない。
これを認知コストと呼べる。
負担⑨:「カード1枚化」と「手続き1ステップ化」は違う
今回の話で最も重要なのはここ。
マイナ免許証のメリットとして、マイナンバーカードと運転免許証を一体化して物理的なカードを1枚にできる。
しかし、
カードが1枚になること
と
すべての手続きが1ステップになること
は全く違う。
むしろ今回のUber Eatsのケースでは、
物理カード ↓ 1枚化 しかし 本人確認プロセス ↓ 追加工程発生
という現象が起きている。
「無料の負担」を金額以外で分類するとこうなる
| 負担 | 何が発生する? | 性質 |
|---|---|---|
| 金銭 | アプリ自体は無料。ただし通信料等 | 小 |
| 時間 | 読み取り・保存・アップロード | 発生 |
| 操作 | 専用アプリを使う | 発生 |
| 認証 | 4桁暗証番号等 | 発生 |
| 端末 | 対応スマホ・PC等 | 条件付きで発生 |
| 通信 | インターネット通信 | 発生 |
| ファイル | 免許情報画像の保存・選択 | 発生 |
| 再提出 | 審査NG時の再作業 | 可能性あり |
| 認知 | サービスごとの提出方法を確認 | 発生し得る |
つまり「無料」の正体はこれだったwww
無料という言葉を分解すると、
「アプリの価格が0円」
という意味にすぎない。
それを、
「利用者の負担が0円」
と読み替えてはいけない。
経済学的に考えるなら、ここには機会費用もある。
例えば、本人確認作業に5分余計にかかったとする。
その5分を仕事、休憩、移動、家事など別のことに使えたなら、その時間にも価値がある。
もちろん個人によって価値は違うため、「5分=○円」と一律に換算するべきではない。
しかし、
「無料だからコストゼロ」ではない
という点は明確である。
では、マイナ免許証が「損」なのか?
ここは分けて考える必要がある。
今回確認できたのは、
民間サービスの本人確認で追加工程が発生し得る
という事実であって、
「だからマイナ免許証を選ぶべきではない」
という結論ではない。
マイナ免許証には、住所変更時の手続き負担軽減、オンライン講習、更新時の手数料など、別のメリットもある。
つまり実際には、
行政手続き
↓
負担減になる場面
民間サービス
↓
追加工程が発生する場面
の両方が存在する。
最終結論
今回の検証で最も正確な言い方は、
「マイナ免許証は無料だが、無料なのはアプリの価格であって、本人確認に必要な時間・操作・端末・認証・ファイル管理まで無料になるわけではない」
である。
特にUber Eatsでは、実物の運転免許証を持っていない場合、マイナンバーカードに加えて、マイナ免許証読み取りアプリから取得した運転免許証画像を提出する方法が公式に案内されている。
そして警察庁のアプリは無料だが、免許情報を読み取るには暗証番号が必要で、端末・通信環境も利用者側で用意する必要がある。
したがって今回の「見えないコスト」を一言で表現するなら――
「財布から金は出ない。でも、時間と手間は出ていくwww」
そして、これこそがマイナ免許証を考えるときに「手数料」だけでは測れない利用者負担なのである。