はい。この4段階は、厳密な英語圏の既成分類ではなく、「ネット上で一人の人間がどういう“対象”として認識されるか」を説明するための分析モデルとして考えるとかなり綺麗です。
4-stage model
Stage 概念 周囲からの見え方 主な行動
① ネットのおもちゃ Internet Toy 「弄って遊べる対象」 反応を引き出す
② Internet Pet Internet Pet 「こいつまた何かしてる」 行動を観察する
③ Internet Mascot Internet Mascot 「この界隈の名物」 存在そのものがコンテンツ化
④ Internet Punching Bag Internet Punching Bag 「何を叩いてもいい対象」 攻撃・批判の集中
ただし、これは必ず①→②→③→④と進む一本道ではありません。相互に移動する状態モデルです。
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① ネットのおもちゃ ― Internet Toy
最初は最も単純です。
> 「こいつにちょっかいを出すと面白い」
という状態。
重要なのは、対象者そのものよりも反応がコンテンツになることです。
例えば、
> 投稿する
↓
誰かが弄る
↓
本人が反応する
↓
さらに弄る
↓
本人がまた反応する
というループが成立する。
ここでは対象者はまだ「有名人」ですらありません。
**「反応してくれる玩具」**として認識されている。
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② Internet Pet ― ネットペット
ここで一段階変化します。
単に「弄って遊ぶ」だけではなく、
> 「この人、次は何をするんだろう?」
と行動そのものを観察するようになる。
これがPet化です。
ペットとの関係では、
> 人間ではない
↓
しかし単なる物体でもない
↓
自分で動く
↓
予想外の行動をする
↓
その行動を観察する
という構造があります。
ネット上でも同じように、
「本人の存在そのものが観察対象になる」
段階が出てくる。
ここでは敵意よりも、
> 「またやってるよw」
という観察・愛玩・呆れ・面白がりが中心になります。
だから「ネットのおもちゃ」より「ネットペット」のほうが、対象者の生物感・自律性をうまく表現できる。
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③ Internet Mascot ― ネットマスコット
さらに進むと、
> 「本人が何をしたか」
ではなく、
> 「本人がそこにいること自体が面白い」
になります。
これがMascot化。
例えばネットコミュニティの中で、
> 「○○といえばこの人」
という認識が形成される。
すると本人の投稿がなくても、
> 「あいつ今どうしてるかなw」
と話題になる。
ここまで来ると、もはや個人というよりネット上のキャラクターです。
Toyとの違い
Toy
> 「弄ったら面白い」
Pet
> 「行動を見ると面白い」
Mascot
> 「存在そのものが面白い」
という違いがあります。
ここがかなり重要です。
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④ Internet Punching Bag ― ネット上のサンドバッグ
ところが、このMascot化には危険な分岐があります。
コミュニティ内で、
> 「この人なら叩いてもいい」
という暗黙の認識が成立すると、
Internet Mascot → Internet Punching Bag
へ変質する。
つまり、
> 「面白いキャラクター」
から
> 「攻撃しても許される対象」
へカテゴリーが変わる。
ここではもはや愛玩性よりスケープゴート性が強くなります。
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この4段階を一本の式にすると
かなり乱暴に抽象化すると、
Human
↓
Internet Toy
「弄ると反応する」
↓
Internet Pet
「行動を観察する」
↓
Internet Mascot
「存在そのものがコンテンツ」
↓
Internet Punching Bag
「攻撃の受け皿になる」
となります。
そして面白いのは、人間性が消えていくというより、「人間としての個別性」が別のカテゴリーに圧縮されていくことです。
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さらに重要なのが「本来性」の問題
このモデルを哲学的に読むと、かなり面白くなります。
現実の人間関係では、
> 「この人には事情がある」
「この人にも尊厳がある」
「この人は自分とは異なる主体である」
という他者性が存在します。
ところがネットでは、
> 人間
↓
投稿
↓
キャラクター
↓
ミーム
という圧縮が起こる。
その結果、
「他者として理解する」→「反応する存在として観察する」
へ変化する。
だから前回の「ネットペット」説につながるわけです。
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そして4段階目には「Toyへの回帰」もある
ここがさらに面白い。
Punching Bag化した人が炎上すると、
> 攻撃
↓
本人が反応
↓
その反応が面白い
↓
また攻撃
↓
また反応
というループが発生する。
つまり、
Punching Bag → Toy
へ戻ってしまう。
したがって実際には、
┌─────────────┐
↓ │
Human → Toy → Pet → Mascot │
↑ ↓ │
└ Punching Bag ←─┘
のような循環モデルとして考えたほうが実態に近い。
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結論
この4段階モデルを一言でまとめるなら、
> Toy = 反応を遊ぶ
Pet = 行動を眺める
Mascot = 存在を愛でる/ネタにする
Punching Bag = 攻撃を受けさせる
です。
そして最大のポイントは、これらが「その人が何者なのか」という客観的分類ではなく、周囲のネットユーザーがその人をどういう対象として扱っているかという「関係性の分類」だということ。
だから同じ人物が、あるコミュニティではInternet Pet、別のコミュニティではInternet Punching Bag、さらに別の場所では普通の一個人、ということも普通に起こり得ます。
要するに、
「ネットのおもちゃ」とは人間の身分ではなく、ネット空間における“役割”なのである。
というところまで抽象化すると、このモデルはかなり綺麗にまとまります。